バラ色 couleur de rose 2005 9 6
私は、NTT株を買い込んだ人を、たくさん知っています。
あれは、1987年のことだったと思います。
確か、NTT株は、最初は、160万円ぐらいだったと思います。
しかし、みんな、NTTのバラ色の未来に酔いしれて、
株価は、あっという間に、200万円を突破しました。
みんな、あまりにもバラ色になりすぎているという慎重論を無視して、
さらに、買い増しをする人も多く、ついに株価は、300万円を超えました。
そして、最高値は、318万円まで行きました。
株は、熱狂のうちに終わるという格言がありますが、
やはり、そこが、天井となってしまいました。
その後、ひたすら株価は下がり続け、1992年には、45万円になってしまいました。
1993年から、何とか、株価が回復基調となり、
1999年のITバブル相場では、194万円まで戻しました。
「株というものは、長期間、保有していれば、なんとかなる」という伝説を信じている人は、
やはり、伝説は、正しかったと思い込み、さらに買い増しをする人が多かったのです。
しかし、株価は、熱狂のうちに終わり、
後は、ひたすら下がり続け、何と、2002年には、37万円になってしまいました。
確かに、政府は、株を放出することで、儲かったかもしれませんが、
国民は、大損をしたでしょう。
バラは美しい。
しかし、バラにはトゲがある。